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市街化調整区域における建築

市街化調整区域における建築
(2019年10月21日更新)
 道路や公園といった都市施設や市街地の整備計画だけが都市計画ではありません。都市的土地利用を積極的に促進する区域もあれば、逆に建築等を抑制し自然景勝の保護、優良農地の保全、田園居住区の住環境の整備を図ろうとする区域もあります。こうした土地利用の方向性を明らかにしているのが、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分けする区域区分という都市計画です。
 市街化調整区域は、この「建築を抑制する区域」にあたるため、開発行為はもとより、建築もその規模を問わず厳しく制限されます。しかし、公益上必要なもの、市街化調整区域にお住まいの方々にとって必要なもの又は既得権の保護等を目的として、許可不要あるいは許可を取得することで可能となるものについての規定も定められているので、正しい知識を身につけておく必要があります。
 市街化調整区域における許可規定は、建築主の人的要件、土地の所有要件、地目等の資質的要件、地理的要件など、細部にわたって定められているため、各要件について証明できることが必要です。また、同一用途の建築物であっても、既存の「宅地」における単なる建築であれば許可の取得が可能でも、開発行為を伴う場合は許可を受けることができないといったケースもあるので注意が必要です。
 このように、市街化調整区域は土地利用に関する制約が非常に多い区域であること、また、あくまでも市街化を抑制すべき区域であることを十分理解しておきましょう。

「許可」とは

 市街化調整区域の建築では、ほとんどの場合都市計画法の規定による立地の許可が必要となり、開発行為の有無によって次の2種に分かれます。

開発許可

建築に際し、土地の区画形質の変更(開発行為)を伴うもの
→ 都市計画法第29条第1項の規定による開発行為の許可

建築許可

都市計画法における法規解釈上「宅地」と扱われる土地において、開発行為を伴わない単なる建築行為
→ 都市計画法第43条第1項の規定による建築の許可
※開発許可制度に基づく許可申請手続きは市役所で行います。法律の定めにより、これらの手続きを申請人に代わって行なうには行政書士の資格が必要となります。建築確認制度に関する手続きに必要な資格とは異なります。(行政書士法第1条の2)

許可の要否の検討手順

 市街化調整区域では、法律で定められたもの以外は原則として建築できません。都市計画法上適法と認められないものは、当然に建築確認を申請することもできません。
 参考として、以下に許可の要否について大まかな判定方法を示しますが、開発行為の該当要件、許可の要否の判断、許可を受けようとする理由等いずれの要件についても個別的であり、判定には法規解釈も必要ですから、一般の方々にはなかなか難解です。自己解釈で誤った判断をしないためにも、役所や専門家である行政書士に相談することが必要です。
開発許可の要否.pdf(51KB)

市街化調整区域で建築できるもの

 市街化調整区域において最も厳しく制限されるのは開発行為です。これは、長期的な観点において、新たな宅地を創出する開発行為は、都市的土地利用の量的拡大を増進する要因となり、ひいては市街地のスプロールを誘発してしまうためです。このため、既存の宅地に建築するものに比べて制限は厳しくなります。また、予定建築物が自己用の専用住宅以外である場合も、制限は大幅に厳しくなります。
 では、どんなものが許可の対象となるのでしょうか。一般の方々が市街化調整区域において許可不要で建築できるもの、又は許可を受けられる可能性のあるものについて代表的なものを紹介します。

覚えておきましょう

「基準時」とは?
 古くから存したものにあっては区域区分が定められた時点(都市計画区域に市街化区域と市街化調整区域の区分が定められた時点。見附市では昭和45年9月1日。)をいい、許可を取得したものにあっては許可日をいいます。
「既存」とは?
 基準時に現に存したもの及び基準時以降に許可不要又は許可を取得して建築されたことが明確なものをいい、単にある程度の期間存在したものとは異なります。つまり、適法に存在するものを意味します。

許可不要で建築可能なもの(都法29条ただし書き・都法43条ただし書き)

農林漁業に従事する場所から一般的かつ合理的見地から至近の距離にあると認められる土地で、農林漁業の用に供する建築物又はその従事者の自己用の専用住宅を建築
  • 根拠条項:都法29条1項2号・都令20条
  • 証明書類等:耕作面積証明
公益上必要な建築物として法令に定められたものを建築
  • 根拠条項:都法29条1項3号・都令21条
  • 証明書類等:計画により判断
通常の管理行為、軽易な行為等
  • 根拠条項:都法29条1項11号・都法43条1項5号
  • 証明書類等:計画により判断
仮設建築物の建築又は土木事業その他の事業に一時的に使用するためのものを建築
  • 根拠条項:都令22条1号・都令35条4号
  • 証明書類等:工事請負契約書等
既存建築物の敷地内又は隣接、近接する土地において、敷地面積100平方メートル以下、建築面積50平方メートル以下かつ2階以下の附属建築物を建築する目的で行う開発行為
  • 根拠条項:都令22条2号・都令35条1号
  • 証明書類等:固定資産税課税台帳写等
既存建築物の増築、改築又は用途の変更であって、増築、改築又は用途を変更する部分の床面積が10平方メートル以下であるものの建築を目的とする開発行為
  • 根拠条項:都令22条3号・都令22条5号・都令35条2号
  • 証明書類等:固定資産税課税台帳写等
専用住宅以外の既存建築物の増改築のうち、用途変更を伴わず、増改築後における敷地内の床面積の合計が建替え前の1.5倍以下であり、かつ、従前と同様の構造であるものを建築
  • 根拠条項:都令22条4号
  • 証明書類等:固定資産税課税台帳写等
線引き以前から立地している建築物を第三者が取得して利用上の用途変更を変更せずに利用し、増改築
  • 根拠条項:都令22条4号
  • 証明書類等:固定資産税課税台帳写等
既存の自己用の専用住宅を使用者及び用途の変更なく増改築(規模不問)
  • 根拠条項:都令22条4号
  • 証明書類等:固定資産税課税台帳写等
主として当該開発区域周辺の市街化調整区域内の居住者の日常生活に必要な物品の販売、加工、修理等の業務を営む店舗、事業場等の業務の用に供する建築物で、その延べ面積が50平方メートル以内のもの(これらの業務の用に供する部分の延べ面積が全体の延べ面積の50%以上のものに限る。)の建築を目的として、当該開発区域周辺の市街化調整区域内に居住している者が自ら当該業務を営むために行う開発行為で、その規模が100平方メートル以内
  • 根拠条項:都令22条6号・都令35条3号
  • 証明書類等:事業計画書・住民票・固定資産税課税台帳写等
旧都市計画法43条1項6号ロの規定による「既存宅地」の確認手続を行った敷地において、平成18年5月17日までに行う自己の居住用又は自己の業務用建築物の建築
  • 根拠条項:都法附則6条
  • 証明書類等:経過措置期間内に工事が完了するものに限る

許可の対象となりうるもの(許可手続きが必要です)

開発区域周辺の市街化調整区域の居住者の日常生活のために必要な物品の販売、加工、修理等の業務を営む店舗等(住民サービス型コンビニを含む)の建築を目的とした開発行為
  • 根拠条項:都法34条1号
  • 証明書類等:敷地面積1000平方メートル未満かつ延床面積200平方メートル未満
市街化調整区域内において現に工業の用に供されている工場施設における事業と密接な関連を有する事業の用に供する建築物で、これらの事業活動の効率化を図るため市街化調整区域内において建築することが必要なものの建築を目的とした開発行為
  • 根拠条項:都法34条7号
市街化区域内において建築することが困難又は不適当なものとして政令で定める建築物の都法34条9号
都令29条の7建築を目的とした開発行為(道路の円滑な交通を確保するために適切な位置に設けられる道路管理施設、休憩所(沿道サービス型コンビニを含む)又は給油所等)
  • 根拠条項:都法34条9号・都令29条の7
  • 証明書類等:施設別に異なる規模制限、立地基準
見附市都市計画法施行条例による指定区域内の当該条例施行時点で既に宅地であった土地において、同条例により建築してはならない用途として定められた用途以外のもの(主に、アパート等を除く住居系用途)の建築を目的とした開発行為
  • 根拠条項:都法34条11号・都令36条1項3号ロ・市条例3条から5条
  • 証明書類等:指定区域図は市役所建設課にて確認できます
開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認められるもののうち、開発審査会の議を経たもの
  • 根拠条項:都法34条14号・都令36条1項3号ホ
  • 証明書類等:指定区域図は市役所建設課にて確認できます
既存集落内に適法に存する本家の世帯構成員が居住するための専用住宅の建築を目的として行う開発行為
  • 根拠条項:県開発審査会付議特例措置基準(1)
  • 証明書類等:敷地は500平方メートル以下
市街化区域内に建築可能な土地を所有しない者が、既存集落内で10年以上所有する土地又は宅地となって10年以上経過した土地を新たに取得して行う自己用の専用住宅の建築を目的とした開発行為
  • 根拠条項:県開発審査会付議特例措置基準(5)
  • 証明書類等:敷地は500平方メートル以下
敷地の四方を道路、河川、がけ、宅地等によって囲まれた一区画の土地(空閑地)において自己用の専用住宅の建築又は線引き以前から立地する自己用建築物の増改築を目的とする開発行為
  • 根拠条項:県開発審査会付議特例措置基準(23)
  • 証明書類等:敷地は500平方メートル以下
既存建築物について、止むを得ない事情により所有権の移転がなされ、新たに取得した者が従前と同一の規模及び用途で利用する、又は当該土地に自己用の専用住宅を建築
  • 根拠条項:県開発審査会付議特例措置基準(27)
  • 証明書類等:開発行為を伴うものは不可
専用住宅以外の既存建築物の用途変更を伴わない増改築のうち、建替え後における敷地内の床面積の合計が建替え前の1.5倍を超えるもの、建替え前と著しく構造の異なるもの、又は開発行為を伴うもの
  • 根拠条項:県開発審査会付議特例措置基準(8)
  • 証明書類等:既存の宅地内又は500平方メートル以下
市街化調整区域内の指定区域における住宅建築(上表4関連)

その他のもの

 上記以外の建築は、基本的に許可の対象とすることは困難な場合が多いですが、公益上の必要性の高いもの等は審査の対象となることもあります。事案個別にご相談ください。
※都市計画法、都市計画法施行令、見附市都市計画法施行条例は例規のページからご覧になれます。必要に応じてご確認ください。

許可申請の流れ

 開発許可制度による申請手続は、専門家である行政書士が行うこととなります。申請から建築までの大まかな流れは以下のようになります。手続に要する期間等と建築計画の調整を図りましょう。また、都市計画法以外の法律に関する事前手続きが必要な場合には、更に綿密な調整が必要となります。
開発許可申請から建築までの流れ.pdf(153KB)