東日本大震災の火災では、原因が特定されたもののうち、過半数が電気に起因しています。地震による電気火災は、地震の揺れに伴う電気機器からの出火や、停電が復旧したあとの通電後に発生しており注意が必要です。
地震による電気火災のメカニズム
- 電気配線が転倒した家具の下敷きになり、損傷した電気配線に再通電し、発熱発火する。
- 落下したカーテンや洗濯物などの可燃物がヒーターに接触した状態で再通電し、着火する。
- 転倒したヒーターや照明器具(白熱灯など)が可燃物に接触した状態で再通電し、着火する。
地震直後の行動
- 停電中は電気機器のスイッチを切り、電気プラグをコンセントから抜く。
- 石油ストーブ等からの油漏れ有無を確認する。
- 避難するときはブレーカーを落とす。
地震からしばらくして
- ブレーカーを復旧した後は、家庭内の異変に注意する。
- 停電復旧後(再通電後)は、電気機器に異常(煙、におい)がないか注意する。
- ガス機器、電化製品及び石油器具の使用を再開するときは、機器に破損がないこと、近くに可燃物がないことを確認する。
地震による電気火災対策には、感震ブレーカーが効果的です。
感震ブレーカーは、地震発生時に規定値以上の揺れを感知したときに、ブレーカーやコンセントなどの電気を自動的に止める器具です。感震ブレーカーの設置は、不在時やブレーカーを切って避難する余裕がない場合に、電気火災を有効に防止できます。
感震ブレーカーの種類
種類 |
概要 |
電気工事 |
分電盤タイプ(内蔵型)
|
分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、ブレーカーを落として電気を遮断 |
必要 |
分電盤タイプ(後付型) |
分電盤に感震機能を外付けするタイプで、漏電ブレーカーが設置されている場合に設置可能 |
必要 |
コンセントタイプ |
コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、コンセントから電気を遮断 |
埋込型:必要
差込型:不要
|
簡易タイプ |
ばねの作動や重りの落下によりブレーカーを落として、電気を遮断 |
不要 |
<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)